目からウロコの子育てレシピ22 家族日記のススメ

知的生活ネットワーク」に家族日記のススメという記事を書きました。

これは2001年から16年間、家族で続けてきたことの単なる紹介だったのですが,子育てレシピそのものとしてこちらでも書いた方がいい内容であることに気づきました。

家族日記を書いてきたからこそ,家族の家族としての絆が一本増えたのは間違いないからです。

そこで,家族日記というものがどんなものか,そしてどのようにしたらいいのか,そしてそれをするとどのようなよいことが待っているのかということについて述べたいと思います。

家族日記とは

ここでいう家族日記とは,家族のことを書く日記ではありません。一つの日記を家族みんなで書く日記の事です。

我が家で行っている家族日記は,3年か5年連用の日記に,順番回しで書いていくものです。

年頭の最初のページには,家族みんなの年齢や今年の学年などが書かれます。大人の場合,今の職場や係・担当何年目など。

内容は自由。自分のことでもテレビのことでも、おふざけでもなんでもいいです。

私は、今日の仕事内容や世の中の出来事、ニュースなどを書くことが多いです。イラストもよく描き入れます。

つれあいは、よくスポーツの結果などを書いています。

息子二人は、父親がどうしただの、母親がこうしただのを書いていたり、「予言」のようなことをおふざけで書いていたりすることが多いです。また,私のイラストをわざとへんなふうにトレースして喜んだりしています。

家族日記のやりかた

お子さんの年齢に応じてさまざまな形が考えられると思います。

我が家では,子どもが小さいころには無地の本を買ってきて1ページをみんなで埋めるようなことをしていました。

本格的に始めたのは,すでに長男が14歳,次男が5年生くらいになっていましたので,製本された日記を使って始めました。

そんなにかたくならず,ラクガキのようなものもOKとしておいたのが、我が家での長続きの秘訣であったかもしれません。

小学校中学年以降の、ある程度子どもが大きい家庭では、字の練習だとか、日記の習慣化のためとか、なんらかの教育的意味を持たせない方がいいように考えます。間違えた字や言葉を使っていたら、それを翌日の日記で指摘してみんなで楽しむ、くらいにしておいた方がやんわりと続けられます。

シールを買ってきて挟んでおくと、描くことがないなと言うような日にシールだけ貼っておしまい、ということもできます。それもその日の書き手の気持ちの表現であることにちがい有りません。ありです。

「家族日記1か月記念」とか「100日記念」などのイベントを先に仕込んでおくと,楽しいと思います。その日に当たるページを開いて,何か言葉を書き入れて置いたり,サプライズを仕込んでおいたりするのです。そのページまでたどり着いた時,家族の絆がまた一つ強まると思います。

3年連記などにしておくと,毎年,前の年にはこんなことがあったんだということがわかり,それを踏まえた今日の日記になることがあります。成長や時の流れを感じる時です。

だれかの誕生日に当たった書き手は、わざと前年、前々年と同じイラストや同じ文、年齢の数字だけが変わるというような書き方が我が家のはやりであり文化となっています。

「誕生日」という言葉もいつのまにか「生誕祭」になっています。我が家では、「生誕前夜祭」「生誕祭」「生誕祭2日目」「生誕祭3日目」など、誰かの誕生日をその数日前から一週間後くらいまで日記中で祝い続けています。こういう楽しみも家族日記ならではだと思います。

書き忘れたら、その日の分も今日の分も書かないといけないようにしています。私など、仕事が忙しくてなんと2ヶ月分もためたことがあります。毎朝少しずつ書いてなんとか追いつきました。

ためたら、その文も書くというのが我が家の流儀でしたが、「降参」といって次の人にごめんないで渡すというのもありかもしれませんね。

みんなが自分の番が来るのを楽しみにしているくらいがいいです。

長男が思い違いによる言葉の間違いをすることがよくあり、それをつかって間違い言葉語録をつくろうという企画をしたことがあります。もちろん、それを楽しめる雰囲気だからですが。

ゆるくていいのです。

ながーく続けられれば、それだけ家族の歴史が刻み続けられますからね。

家族日記で期待できること

1.日記を介した家族の絆の深まり

期待できることの一番目は,日記を介した家族の絆の深まりです。

同じ酒やたばこを回し飲みして仲間意識を強めるのと同じで,同じ日記をみんなで書くことは同じ歴史を共有することになるのでしょう。

日記を話題にした会話に花が咲くこともあります。

旅行先にまで持って行って書いています。

30にもなる息子が帰省したときには、当然のように書き手に加わります。

それが我が家の一員としてのアイデンティティになっているのかもしれません。

2.家族の成長を感じることができる

二つ目は,家族の成長を感じることができるということです。

始めた頃は今は20代の次男もまだ小学校5年生。字もまだ子どもの字で、書いている内容も子ども子どもしていますが、だんだん内容が変わっていきます。

「この時期、ちょっとつらかったんだろうな」と思うようなこともありますし、うれしいことがつづいているなと思う時期もあります。

確実に家族は成長している、その時間の流れがつまっています。

3.大事な記念日を忘れることがない

三つめは,大事な記念日を忘れることがありません。

生誕祭は最たるものです。

前の年に、その数日前からの前夜祭だの、なになに祭だの大げさに書いてあるのですから、絶対に忘れません。

まとめ

家族日記については、それぞれさまざまなやり方があると思います。その家族にとってよいやり方があると思いますので、こうすべきということはここでは申し上げません。

しかし、長く続けていると、そこに確実に家族の歩みがたまっていきます。

思春期に入った子どもが反抗してめちゃくちゃ書いてみたり、書かない!といってスキップしたりと言ったことも含めて歩みです。

れなりの価値はあると思いますよ。

それではまた2週間後に!

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