目標達成に役立つ4行日記のポイント、改善点、そして6行日記へ

こんにちは、ゆうびんや(@mailman)です。日記書いてますか?(挨拶)

日記というと過去にフォーカスしているイメージをお持ちかもしれませんが、実際には未来に向けて活用していける面も多々あります。

前回から始まった「めざせ日記大全」、今回は目標達成という未来に向けて使える日記「4行日記」の紹介です。

そして、ご紹介するだけでなく、この日記のポイント、ちょっと不満な部分、こうしたらよくなるのに!といった点も書いていきたいと思います。

はじめに アシタノレシピに来てくださるみなさま、はじめまして「ゆうびんや」(@mailman)と申します。 今回、ひょんなことからアシタノレシピに書かせていただけることになりました。 アシタ...

4行日記とは

今回ご紹介する4行日記は「1日5分 目的・目標を達成させる 4行日記」からのご紹介です。

名前の通り4行で完結する日記で、4つの項目に一行ずつ書いていくスタイルになっています。

その4項目が事実、発見、教訓、宣言です。以下に簡単な説明と例を載せました。

事実

今日起きた事実

例:「今日は電車で本を読めた」

発見

その事実から気づいたこと

例:「移動時間に本を読むとたくさん読める」

教訓

発見を抽象化

例:「隙間時間を活用することで、大きなことも達成できる」

宣言

発見や教訓から得られたありたい姿をできていることとして宣言

例:「わたしは小さいことを積み重ねて、大きなことを達成できる人間です」

4行日記では、まず今日会った「事実」を書きます。ここは何でも構いません。今日起きた事実を書きます。例のなかでは「今日は電車で本が読めた」となっています。

もし達成したい目標などが決まっているなら、その目標のための行動が取れたかどうかに絞って書いてもいいと思います。

次に「発見」です。その事実から気づいたことを書きます。

先ほどの例では「移動時間に本を読むとたくさん読める」としました。他にもたとえば「電車の時間は有効活用できる」「本を読むことが楽しい」といったことでもいいでしょう。

自身にとっての気づきを書きます。

次が「教訓」です。発見を一般化、抽象化することでより使いやすい形にします。

「移動時間に本を読むとたくさん読める」という発見を「隙間時間を活用することで、大きなことも達成できる」とすることで電車以外でも使える「教訓」となりました。

最後に「宣言」です。

例のように「わたしは小さいことを積み重ねて、大きなことを達成できる人間です」と、現在形の文章で「発見」や「教訓」から得られた自身のありたい姿を宣言します。

この宣言により、自身のありたい姿が見えてきます。

4行日記のポイント

1.振り返りを習慣化できる

この4行日記では事実→発見→教訓の流れに沿って日記を書くことで、今日の出来事から教訓を得ることができます。もうお気づきの方もいると思いますが、この一連の流れは「振り返り」や「レビュー」と言われるものです。

人は無意識のうちに経験から学んでいますし、1日の終わりや仕事終わりに意識的に振り返りを行なっている方もいらっしゃるかもしれません。

その振り返りを日記の形にすることで、毎日振り返りを行うことができるのです。

日記は文字通りできるだけ毎日書いていくものです。

日記である4行日記は、振り返りを毎日行うように習慣化してくれます。振り返りの回転数を保てると言ってもいいでしょう。毎日少しずつでも1日を振り返り、発見と教訓を積み重ねていけば、自分にとって大きな変化を起こすことができます。

そんな振り返りを日記形式にすることで、習慣化しやすくしているのです。

2.書き出すことで振り返りの効果を上げる

4行日記により1日の振り返りを文章化することで、自身の思考を目に見える形に残すことができます。こうして頭の中の思考をノートに書き出すことで、自分の頭の中のリソースが確保できます。

また頭の外に思考を出すことで、より客観的に自分の思考を見ることができます。思考力を確保し、さらに客観的に自身を振り返ることで頭の中だけで振り返るよりも効果のある振り返りが可能です。

サッカー日本代表選手の中村俊輔選手や、本田圭佑選手も練習や試合を振り返りノートに書いていました。

そしてポイント1でもお話ししたように、日記形式により毎日積み重ねていくことで、効果はより大きくなるのです。

“2009年4月、ノートは12冊目になった。ノートはこれからもずっと書き続ける。スペインでは、また書く量が増えるだろう。課題がたくさん出てくるはずだから。人間は年をとれば取るほど自分に甘くなるから、これからの僕はそこに気をつけなければいけない。“

夢を叶えるサッカーノート 中村俊輔 No.160

3.現在形の違和感を利用する

ここまでのポイントは主に振り返りの効果です。「事実」を振り返ることで、「発見」があり、「発見」を抽象化して「教訓」を得ることができます。

そうすると「宣言」の意味はなんなの?となりますよね。そこには2つの効果があります。

宣言の1つ目の効果が自身の目標や目的の発見です。

宣言はありたい姿の文章化と言えるでしょう。宣言を毎日書いていくと、自身のありたい姿が見えてきます。毎日書いた宣言を見返すと、自身の目標や目的が見えてきます。

どんな風になりたいと書いているか、出てくる回数が多いタイプの宣言はどれか、自分が向かいたい方向はどこなのか。

今日の自分だけが思ったのではない、過去の自分が望むありたい姿も拾い上げることができます。

そして2つ目が現在形で宣言することによる違和感を利用して、ありたい姿へ向かうスピードを加速させることです。

ありたい姿をイメージしたとしても、そのための行動を起こさねばありたい姿には近づけません。このありたい姿を、まだ達成できていないのに現在形で書くことで自分の中に違和感を生み出すのです。

その違和感に対して自分の中で整合性を取るための1つの方法が「ありたい姿を達成する方法を考え、実行する」ことです。

違和感が自身のありたい姿に向かうためのガソリンになっているとも言えるでしょう。

この4行日記はありたい姿を積み重ねることにより目標を見つけ、目標に向けて発射するための発射台にもなります。

そしてありたい姿を現在形で書くことによる違和感を推進力として、達成する方法を考え、実行していくのです。

でもここを変えたい

ここまでは4行日記のいい面をご紹介してきました。しかし、わたし個人的には4行日記にはまだ足りないところがあると思っています。

まず宣言により「ありたい姿」をイメージするというのは、いいと思います。しかしイメージするだけでは足りないのです。むしろマイナスになる可能性すらあります。

「WOOPの法則(ガブリエル・エッティンゲン 著)」では、未来を想像するだけで達成した気になってしまう危険性を説いていました。

実際に達成した気分になると、その望みを達成する可能性が下がってしまう研究結果が出ているのです。

また4行日記は目標達成のための日記ですが、目標達成のための行動に対する支援が少ない気がしています。

ありたい姿を毎日イメージし、現在形で書くことによる違和感を推進力にできたとしましょう。しかし、ありたい姿に近づけている実感がなければ、目標達成したいという意欲にも悪影響です、

最悪の場合、酸っぱいブドウの話のように、この望みは本当の望みではないと考えてしまう可能性すらあります。本当は自分の望みのはずなのにです。

だからこそ、4行日記には実行するための仕組みを組み込む必要があると考えています。

ではどうすればいいのか?

4行日記は4行で終わるという簡単さもメリットです。

ですから、わたしはあと2行追加して「6行日記」にしたいと思います。

6行日記

6行日記は4行日記の最初の事実→発見→教訓→宣言までの流れは変わりません。しかし、宣言の後に障害と計画の欄を追加します。

1番最初にご紹介した例に2行追加して説明しましょう。

事実

例:「今日は電車で本を読めた」

発見

例:「移動時間に本を読むとたくさん読める」

教訓

例:「隙間時間を活用することで、大きなことも達成できる」

宣言

例:「わたしは小さいことを積み重ねて、大きなことを達成できる人間です」

障害

宣言を達成するために障害になっていることを書きます。

例:「達成したい大きなことが分かっていない」

計画

障害を越えるための計画を立てます。

例:「これまでの宣言を読み返して、達成したい大きなことを把握する」

例:「もし達成したい大きなことを思いついたら、メモしておく」

これは先にも紹介した「WOOPの法則」に出てくるメソッドを応用したものですが、ここで長々と紹介すると冗長になってしまうので簡単に説明します。

先程述べたようにありたい姿を思い描くだけでは、その望みを達成する確率が下がってしまいます。しかし、その後に達成までの障害について考え、計画を立てることで達成確率が上がるのです。

つまりありたい姿を思い浮かべた後に、そこに到達するための障害を考え、計画を立てることで達成確率が上げられるのです。ちなみに障害を考えた後にありたい姿や望みを考えても達成確率は上がりません。

この「WOOPの法則」の考え方を4行日記に組み込んだのが6行日記です。

4行日記の効果を保ちつつ、宣言したありたい姿へ向かうためにどう行動するかまで踏み込んだ仕組みを組み込みました。

1日を振り返るだけでなく、明日をすこし変えるための一手をどう打つかを考えることで自分のありたい姿によりスムーズに到達できます。

また計画を立てておけば、次の日の6行日記で振り返りを行い、また計画を立て直すことができます。計画を立てっぱなしでなく、調整していくことが可能です。

これはやはり振り返りを日記形式として毎日できるようにするメリットといえるでしょう。

おわりに

ここまで読んでいただき、ありがとうございます。

今回は4行日記について、そして4行日記を改良した6行日記についてご紹介しました。次回は行数が減って、1行日記について書く予定です。

また、日記を始めたい、日記を楽しみたい、そんな人の背中をそっと押すサークル「ログハピ日記部!」をはじめました。

気になる方は、以下のリンクをチェックしてみてください。

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ぜひ一緒に日記を楽しみましょう。

ゆうびんやでした!

▼今回紹介した日記


1日5分 目的・目標を達成させる 4行日記

▼「めざせ、日記大全」を土台に執筆した、日記本の決定版ともいえる一冊です(Kindle Unlimited対象)


世界は「日記」でできている: 自分の人生を取り戻す21の日記の技法


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