私の愛しいアップルパイへ
1週間
この永遠とも思えるような時間がやっと終わり、今日もあなたに会えたことについて、靴の裏のガムにキスをしたいと思うほど嬉しく思います。
私が前編でお話した内容を覚えているでしょうか。これはきっと愚かな質問なのでしょう。しかし、万が一を考えて前編のリンクを貼っておくことにします。なぜなら私は心配性だからです。
タスクを実行に移す時は”緊急度”と”重要度”で4つに分類する(前編)
システムに組み込んで、 …
タスク管理で”備え”を増やす
前編では、緊急度と重要度との掛け合わせによって作られる4つの領域として、“憂い”、”備え”、”穀潰し”、”憂さ晴らし”を紹介しました。
今回はこの時間管理マトリクスをタスク管理のシステムに組み込んで、仕組み化するアイデアを紹介します。
私の記憶が正しければ、私は前編でタスクリストには2種類あると説明しました。“今やるべきこと”の全てが記載されているリストと、その中から“今からやること”だけ書き出したリストの2つです。
やることは単純です。
1.2つ目のリストを4つの領域に分別する
2.実行時はタスクごとに時間を記録する
3.作業時間を定期的に分析する
使うツールの紹介
ツールは何でも良いのですが私が愛用しているものを紹介しましょう。
私は1つ目のリストとしてToodledoを、2つ目のリストとしてTaskChuteというものを使用しています。
ToodledoはWebブラウザからアクセス可能なクラウドサービスです。1つのタスクを1行として、期限やステータス、優先度など様々な情報をタスクに付与できます。
TaskChuteはあのシゴタノ!の大橋さんが開発したExcelベースのタスク管理ツールで、上から順にタスクを実行するだけで良いように、1日のタスクリストを作成できるものです。タスクごとに実績時間を計測出来るため重宝します。
それではタスクの実行時と完了後の動きを見ていきましょう。
タスクの実行時
私は毎朝、1つ目のリストから今日やることだけを2つ目のリストに転記しています。ここで、そのタスクが時間管理マトリクス上のどの領域に該当するか判断し、分別します。
これはそれほど面倒臭い作業ではありません。1つ数秒で終わります。しかもほとんどは過去にやったことのあるタスクであり、あらためて分類を考える必要すらないのです。
実行前にタスクを時間管理マトリクスに当てはめ、今どの領域のタスクを遂行しているかを意識しておくことは、行動に大きな変革を与えます。前編で説明した通り、とるべき態度が明確になるからです。
“憂い”は再発させぬよう対策を講じ、”備え”は1秒1秒にありがたみを感じる。”穀潰し”は数を減らすか効率化を目指し、”憂さ晴らし”は備えに転用できないか考える、といった具合にです。
例えば以下エントリは、私が”穀潰し”に対する意識を高めることによって得た収穫の1例なのです。
他にも”備え”の時間をより濃密にする方法や、”憂さ晴らし”を”備え”に転換する方法など、様々なアイデアが生まれてきます。
また、タスク実行中は忘れずに時間を計測しておくことが重要です。
タスク完了後
タスク完了後は、計測した作業時間を振り返ります。私は毎週土曜日、この1週間で4つの領域がどの様な分布になっていたかチェックしています。
望ましいゴールは明確です。“備え”の時間を1分でも1秒でも増やすことです。そのためにはまず自分が”備え”の時間をどのくらい持てているのか把握することが重要になります。
上の表は作業時に計測した時間をもとに、Excelで円グラフ化にしたものです。1月14日~1月20日の1週間における、4つの領域の割合を表しています(睡眠と会社勤務時間は別出ししています)。
私の”備え”の時間は25%程度が平均です。25%を下回ると要注意で、”憂い”や”穀潰し”、”憂さ晴らし”を減らす必要があります。
また、”穀潰し”は15%程度が平均です。16%を超えるようならやめることを増やす必要が出てきます。
この分布は生活のバランスを直感的にチェックするのに役立ちます。バランスが崩れれば、作業ログから原因を確認することができます。生活を改善するトリガーとなるのです。
タスク管理で”備え”を増やす
2回に渡って時間管理マトリクスをタスク管理の中で活かす方法を紹介してきました。
時間管理マトリクスは時間の使い方を考える上で、大変便利なフレームワークです。これを単に知識として知っているのではなく、実際にタスク管理のシステムに組み込んで仕組み化してみると、しっかりとした軸が生まれます。
あなたが1分でも1秒でも多く、将来への”備え”に時間を費やせることを願って
貴下の従順なる下僕 松崎より
システム系の専門学校を卒業後、システム屋として6年半の会社員生活を経て独立。ブログを通して、小学生のころからの夢であった音楽家へ至るまでの全プロセスを公開することで、のっぴきならない現実を乗り越えて、諦めきれない夢に向かう生き方を伝えている。2015年からは「jMatsuzaki」名義でのバンド活動を開始。
もっと詳しく知りたい? ⇒ 「jMatsuzakiとは誰か?」