昨年に引き続きまして、入社9年目からお送りさせていただきます。私はただいま32才。某IT企業で、通信事業者さんの仕事を国内から海外とやってきました。新社会人の方にも近い視点で、私がここ1、2年で読んだ本の中から、新社会人におすすめしたい本を選んでみました。
ちなみに、以下、昨年のものとはかぶりなく、異なる観点でまとめておりますので、対比してどのようにおすすめ本を構成したのかもお楽しみ頂ければ幸いです。(どんな観点でまとめたかの種明かしは、「最後に」に記載いたしました)
入社8年目から新社会人におすすめする「今を切るビジネス書」5選
社8年目から新社会人におすすめする「今を切るビジネス書」5選 …
去年のものはこちら
日本を直視せよ!
一冊目から、ヘビーに見えるかもしれませんが、マレーシアの国家アドバイザーを18年つとめるなど世界的コンサルタントの大前研一さんが、「今の」日本の課題とその解決策についてロジカルにコラム系形式でまとめています。テレビや新聞では決して語られない日本の真実がここにはあります。
大前研一 日本の論点 2015~16 大前研一 プレジデント社 2014-11-14 売り上げランキング : 9609
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会社を直視せよ!
本書は、2年前に読んで衝撃を受けました。読みながら心がヒリヒリしました。なぜか?まるでこのビジネス小説の中で起きている組織の課題一つ一つが自分の会社のことを言っているのではないかと錯覚を覚えるほど生々しかったからです。
そして、それを解決して行くために、登場人物の一人一人の誰かに自分はなれるだろうか?と考えたとき、自分の心がヒリヒリしたのです。私がメンターと慕う社会人になってからの知人曰く「100冊に1冊」です。新社会人の方には、ちょっと難しいというか実感できない部分もあるかも知れませんが、是非、手にとってもらって数年後に思い出してもらえると幸いです。
著者は、経営再建を専門とする経営コンサルタントであり、現在は役員報酬ランキングでもよく見かける部品メーカーのミスミ社の会長、三枝匡さん。
V字回復の経営―2年で会社を変えられますか (日経ビジネス人文庫) 三枝 匡 日本経済新聞社 2006-04 売り上げランキング : 1633
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組織の「空気」を変えられるのは。。。
社会人6年目の頃、キャリアで思い悩んでいたときに、私を救ってくれたのは、営業コンサルタントの横山信弘さんという方のコラム(こちら)でした。NLP理論、脳科学に基づいた彼の理論とそれを伝える文体や対話サンプルは非常に分かりやすく著書はどれもおすすめです。
さて、本書は、組織の「空気」についてかかれています。皆さんが所属している/する組織の空気は様々だと思いますが、新人にもっとも求められていることは、組織に「新しい風」を送り込むことだと思います。
そのとき、どんな空気があなたを待ち受けているのか?あなたならどんな空気を送り込むことができるか?そして、どんな空気に染まってはいけないのか?そんなことを先に知っておくことで、あなたの行動が大きく変わるでしょう。
「空気」で人を動かす 横山信弘 フォレスト出版 2014-05-21 売り上げランキング : 14442
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視野を広げる
ここでマーケティングに関する本を紹介したいと思います。日本の企業はマーケティング戦略が弱い、とよく言われるそうです。また、経営コンサルタントと言われる人たちの価値提供は、ある業界で当たり前とされていることを、別の業界に当てはめることだったりする、ということも聞いたりします。
私は1冊目に紹介した日本の論点 2015~16の大前さんが運営するビジネススクール(こちら)で、マーケティングの講座を受講したことがあります。その中で、おすすめの副読本として紹介されたのが本書でした。
トヨタ、カゴメのような有名企業から、エムスリー(医療)、エフピコ(包装)のような消費者からはあまり見えない企業まで幅広く取り上げ、その企業の戦略がどのようなマーケティングの考え方と関係があるのか分かりやすく説明されていてマーケティングの概要を理解できつつ、色々な会社の「ビジネスの仕組み」を理解できちゃうお得な一冊です。
マーケティング視点を早いうちに持っておくと、社会人になると疎遠になりがちな学生時代の友達などとの縁も、様々な業界の会社を知り生活を豊かにするネットワークに育てられます。
成功事例に学ぶマーケティング戦略の教科書酒井 光雄,武田 雅之 かんき出版 2013-06-21 売り上げランキング : 83485
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社会の接点、消費について考える
当たり前ですが、お金を使うって社会との接点ですよね。そんな自分の消費について考えさせられたのが本書です。社会人になると、アルバイトで稼いでいたとき以上に「お金」を稼ぐようになると思いますが、そのお金を使って、あなたはどうやって社会と関わって行きますか?
金融業界で働いてきて、現在、ファンド運営している著者が「お金」を通して見てきた、消費や会社や社会についての見方・考え方はとても示唆深いものがあります。私はこの本の中で出てきた「ブラック消費がブラック企業を支えている」という言葉に衝撃を受けて、それ以来、自分の消費スタイルが変わりました。
投資家が「お金」よりも大切にしていること (星海社新書) 藤野 英人 講談社 2013-02-26 売り上げランキング : 1476
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最後に(編集後記)
今回も前回と同様に大きいところから小さいところへ、を意識しましたが、最後なにか皆さんの行動の変化にまで落とし込みたいな、と思ってまとめてみました。
- 日本を直視する:大前研一 日本の論点 2015~16
- 会社を直視する:V字回復の経営V字回復の経営
- 組織に自分ができること:「空気」で人を動かす「空気」で人を動かす
- 視野を広げよう:成功事例に学ぶマーケティング戦略の教科書
- 社会との接点は消費:投資家が「お金」よりも大切にしていること
1〜3までは日本、社会、組織を知ってみようという流れで、3を折り返し点にして、3〜5では、そんな中で自分にできることって何だろう?というところを組織、会社、社会と広げて行ってみました。
皆さんの読書の一助になれば幸いです。
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しのジャッキー(@shinojackie)でした。
ブログ http://shinojackie.blogspot.jp/
IT企業で働く、2児の父。キャリア上の悩みを解決すべく、学びや実践をアウトプットする異業種交流会ゆるたまの会を運営しています。趣味はギターとビジネス書を読むこと。