こんにちは。「知的生活ネットワーク」の@lyustyleです。
4月に子育てレシピの連載を始めるにあたって,私は連載陣の方々にどんなレシピについて書いてほしいかアンケートを行いました。
そうしたら一番多かったのがこのゲームとの付き合わせ方でした。
さっそく第一回目の記事にしようと思って原稿を書き始めたのですが,これがまたとてつもなく大きくなってしまい,とても一回で掲載できる分量ではなくなってしまいました。そこで後に回すことにしたのです。
そして,とうとうその時がやってきました。
世の中がポケモンGoの話題で沸き返っているこの時期,満を持しての投稿です。
配信から10日ほどを経た現在、まだまだTwitterにはこのゲームに関するTweetがよく見られます。中には「子どもたちがスマホを見ながら車道に突進していくのを見た」というようなものもあり,ヒヤッとさせられました。中高生が夜中の公園をポケモンを探して徘徊しているところを補導されたという記事もありました。
ポケモンGoが悪いわけでも何でもないのですが、歩きスマホが3倍になったとか、交通事故や補導が増えたなど、確かに引き金になっているなという状況ではあります。
このような状況の中で,我が子にどのようにこれらのゲームと向き合わせたらいいのか心配の方も多いのではないかと思います。
しかし,「ゲームとの向き合わせ方」という話についてはいくら書いてもきりがないんじゃないかと思われるような内容です。少しずつライトに書いていきたいと思います。
昭和の時代からゲームの悩みは親にあった
昭和の頃から教師をしていますので,今の40代くらいのお父さんお母さんがファミコンにはまっていたころのことをよく覚えています。
そのころの親は自分にゲーム体験がないので,よく相談を受けていました。
ドラクエが発売されて日本中が大騒ぎになった1980年代中頃は,ゲームをするために学校を休んでいる子どもがいたことが話題になりました。担任が家まで行くと,必死にプレイをしている子どもを見つけたという話もありました。
ソフトを貸したらなくなった,ソフトを取られたなど,貸し借りや盗難のトラブルの解決を学校に持ち込まれたこともあります。(今でも・・)
今の親御さんは,ご自身がゲームをよくやっていた世代の方なので,家庭でのルール作りなども経験を踏まえたものになっていると思います。
でも,昔もゲームには全く関心がなかったという方もいます。そういう方は,子どもにゲームを与える際,どんなことに気を付けないといけないのか知っておく必要があると思います。
また,ご自身は特にルールなど作らなくてもなんとか勉強と両立できた,だからルールなどいらないと言われる方もいます。ご自身がそうだったからと言って,お子さんがそれで済むかというとそういうわけにはいきません。お子さんは別の個体ですから,ルールがないことをいいことに勉強そっちのけで遊び抜き,友達との貸し借りでトラブルを起こしまくり,家の中での家族とのコミュニケーションも顧みなくなるかもしれません。
そういう方にも,以下の記事はお役に立てるかもしれません。
ゲームは親が管理することが大事
我が家ににゲーム機を導入するにあたって,親は手綱を握りしめていなければなりません。
昔のゲームと違って安全性や健康、課金、心、情報の漏洩など、放置していれば成長にとってよくない結果を及ぼす要素が格段に増えています。
自分たちの子どものころは、という感覚は通用しません。特にネットワークに繋がっているゲームでは放置による悪影響は顕著です。
携帯ゲームであれ、据え置き型ゲームであれ、親の管理下においてルールを守らせることが必要になります。
ゲーム機は親の所有にする
特に低学年においては(高学年においても!)携帯ゲーム機は親の所有であるとし、「貸し与える」ということがのぞましいです。
子どもがルールを守らなかったり,何らかの危うい目にあったりしたときには「もう貸さない」「お父さんに返して」と言えるからです。
子どものものにすると,取り上げても「返して」と言われることになります。子どもからすれば「取り上げられた。理不尽極まりない」という感覚を持つこともあるでしょう。
勝手に持ち出せる環境におかないことも大事です。スマホを持たせる親が増えていますが、その場合でも勝手にダウンロードができる環境設定をしないようにしておかなければなりません。
個室に持ち込ませない,充電器を親の目の届くところに置く,などもこれらに関係がある大事なルールとなってきます。
据え置き型ゲーム機であっても「親が貸してあげる」というスタンスでいることは大事なことです。子どもは最初から「ゲームは親からゲーム機を貸してもらって遊ぶ」という意識でいることが,家でのルール作りの面からも望ましいです。
ソフトも当然親の所有
ソフトも親のものです。
お年玉を貯めても,自分勝手にソフトを買うことはできません。ほしいソフトがあったら親にお願いして買ってもらう。あくまで親の持ち物だという意識を持たせたいものです。
なぜなら,自分のソフトだと友達と貸し借りをするようになります。そこからトラブルがおきることがよくあるからです。
親のものなら勝手に持ち出すことも貸すこともできません。
また,子どもはソフトを買えないのに,いつの間にか知らないソフトが増えているという,貸し借りによるトラブルの防止にもなります。
ソフトは親が買う,というのは,昔,携帯依存症が問題になったとき,「携帯代は親がはらうこと」という規則を作ることで,「バイトして携帯代を作れば問題ないんでしょ」という方向に子どもの思考が流れることを防いでいたことと関係しています。
ゲームの内容を知っている
親は子供のしているゲームの内容を知っていないといけません。
課金があるのかないのか。
ネットワークにつながっていて外部の人間とコミュニケーションがとれるゲームであるのか、
R指定されているゲームではないか。
少なくともそのようなことは知っておくべきだと思います。もちろん知った上で買うべきですし、ダウンロードを勝手にさせてはいけません。
よその子どもが持ってきて家で遊んでいるときにもそれとなく中身を確かめておくことが大事です。R指定されているようなゲームを,何も知らない祖母からこっそり買ってもらったり,パスワードを見つけて勝手にダウンロードしていたりしている子どもも中にはいるのです。
子どもがどこでいつどんなゲームをしているのか。ゲームと向き合わせる上で、これらのことを親が把握しているということは,安全上も成長の上でも重要なことです。
今回はここまで。
次回はルールづくりのことについてお話したいと思います。
まとめ
- ゲーム機や,ソフトは親の所有にしましょう。そして子ども必要な時に「貸してあげる」という意識を両方が持ちましょう。
- いまどきのゲームの内容をちゃんとわかってから買ったりダウンロードしましょう。
以上です。
ゲームは生活の「本当に大切なもの」を奪われない程度に,楽しみたいものですね。
小学校の教師を33年間勤めています。
渡部昇一氏の「知的生活の方法」を読んで以来,忙しい中にも知的生活を求め続ける人生を送りたいと思ってこれまでやってきました。
2008年よりブログ「知的生活ネットワーク」をやっています。
BLOG:知的生活ネットワーク
Twitter:@Lyustyle